黄酒
長い中国の酒の歴史の中でも、最も長い歴史を誇るのがこの黄酒(ファンチュウ)です。
製造方法によって、スッキリしたものから、重たい味わいのものまで幅広くあり、糖分の含有率により変化していると言われています。日本酒に慣れている日本人には、どちらかと言えばスッキリしたタイプのほうが人気があります。
代表的な銘柄として「古越龍山」などの紹興酒が挙げられます。ちなみに、黄酒は熟成させると老酒と呼ばれ、新酒よりも熟成した香りと味を楽しめます。

白酒
白い酒と書いて“バイチュウ”と読むこの酒は、実は白色ではなく透明な蒸留酒です。
中国では、乾杯を何度も行いながらお酒を飲むという習慣がありますが、そのときによく用いられるのが、この白酒になります。
「薫り高い」と表現されることが多いですが、その香りはとても強烈なために、飲み慣れていないと美味しさを感じとることができないとも言われています。
中国の代表的なお酒の一つに数えられる貴州マオタイ酒は、このカテゴリに含まれています。

強精補酒
このお酒は、日本でいう滋養強壮酒のようにスタミナ維持などの薬効を求めて造られ、消費されているお酒です。
中国雑貨のお店などで、ヘビやトカゲがボトルの中に浮かんでいるお酒を見て、驚いたことがある方も少なくないのではないでしょうか?
グロテスクな見た目と、なんとも言えない独特の香りを有するものが多いので苦手な人が多いですが、効き目はバッチリです。

果酒
中国では、様々な種類の果物が醸造酒として造られてきました。
味だけなく、華やかな香りを楽しめるものが多く、特にキンモクセイを漬け込んだ「桂花陳酒」はあの楊貴妃のお気に入りだったと言われています。
近代になり、醸造の技術が発達したことにより大量生産が開始され、昔よりも幅広い層に楽しまれています。
