(Ben Nevis 1926 63 years old)
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ベンネヴィス蒸溜所は、スコットランドのハイランド地方で最も古い公認蒸溜所の1つとして、1825年に設立されました。創設者はジョン・マクドナルドという人物で、彼はとても背が高かったことから「ロングジョン」と呼ばれ、同名のスコッチウイスキーの命名の由来にもなった人物です。
そんなベンネヴィス蒸溜所は、1989年に日本のニッカウイスキーが買収し、経営権を取得しているのですが、それを記念して特別にボトリングされたウイスキーが、この「ベンネヴィス 1926」なのです。
その熟成期間はなんと63年間!世界最古のウイスキーの1つとして、ウイスキーファンの間では今なお伝説として語り継がれているボトルです。
ウイスキーを樽で熟成させる際には、蒸発によってその容量は年々減少していってしまいます。
その減量分は、ウイスキーファンの間では、知らない間に天使が盗み飲みをしている、ということで「天使の分け前」と呼ばれています。ウイスキーを樽内で1年熟成させるごとに、およそ容量の2~3%ほどが減少していくと言われています。
この「ベンネヴィス1926」は、もともと容量約500リットルのシェリーバットで熟成をされていたので、この天使の分け前の分がなければ700本近くはボトリングできたはずなのですが、実際に発売することができたボトルは全世界で98本だけだったそうです。ベンネヴィス1926が、いかに希少で手に入りにくいものなのかがよく分かるエピソードと言えるでしょう。
ちなみに、「ベンネヴィス1926」のアルコール度数は36%と、現在流通しているスコッチウイスキーよりも若干低めとなっています。現在のイギリスウイスキー規定では、アルコール度数40%以下のものはスコッチウイスキーとして流通させることができないことになっているのですが、このボトルが発売された1989年当時にはその法律がまだ無かったために、40%以下のものを発売することが可能だったそうです。
そう言った意味でも、この「ベンネヴィス1926」は、歴史的に非常に貴重で価値のあるボトルなのです。
「ベンネヴィス 1926」は、流通量があまりにも少なかったため、その味や香りに関する情報はほとんど残っていません。
しかし、数少ない記録によれば、長期熟成シェリーカスク特有の、トロリと濃厚なコクがまさしく絶品なのだと言われています。
ここまでの長期熟成ウイスキーとなると、おそらく今後も発売されることは非常に少ないでしょう。
このボトルは、完全な状態で現存しているかどうかすら分からないほど貴重すぎる1本ですが、もし見つけた際には是非飲んでみたいものです。