ダルモア12年の定価はいくら?特徴や種類、終売情報を解説

スコットランドを代表するシングルモルトウイスキー、ダルモア。その中でも特に人気を集めているのが「ダルモア12年」です。
芳醇な香りと深い味わいで世界中のウイスキーファンを魅了している一方で、「定価はいくらなの?」「終売しているのか?」といった疑問を持つ方も少なくありません。
今回は、ダルモア12年の特徴や価格相場、シリーズ展開、そして気になる終売情報まで詳しく解説します。すでに愛飲している方も、これから試してみたい方も、その魅力をより深く知っていただけるはずです。
ダルモア12年の特徴と味わい

ダルモア12年は、スコットランド・ハイランド地方で造られるシングルモルトウイスキーです。
最大の特徴は、ノンピート製法とこだわりの樽熟成にあります。ピート(泥炭)を使用せずに麦芽を乾燥させるため、スモーキーさがなくクリアでマイルドな味わいに仕上がっています。
さらに、アメリカンホワイトオークのバーボン樽で熟成させた後、スペイン産のシェリー樽やマディラワイン、ポートワインなどさまざまなワイン樽で後熟させる独特の製法を採用しています。この二段階熟成により、オレンジピールやチョコレート、スパイスを思わせる複雑な香りと、まろやかで深みのある味わいが生まれるのです。
口に含むと、シェリー樽やワイン樽由来の甘美な果実味と、ほのかなナッツやバニラの風味が広がります。余韻は長く、温かみのあるフィニッシュが特徴的です。
アルコール度数は40度で、ウイスキー初心者から愛好家まで幅広く楽しめるバランスの良さが人気の理由といえるでしょう。
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牡鹿のマークがあしらわれた印象的なボトルデザイン
ダルモア12年のボトルは、一度見たら忘れられない印象的なデザインが特徴です。丸みを帯びた独特のフォルムは、まるで香水瓶のような高級感を醸し出しています。透明なガラス越しに見える琥珀色の液体が、その美しさをさらに引き立てています。特に目を引くのが、ラベルに大きく描かれた「牡鹿(ロイヤル・スタッグ)」のマークです。この堂々とした牡鹿のシンボルは、ダルモアを象徴するアイコンとして世界中で親しまれています。
そしてこのマークには興味深い由来があります。かつてダルモア蒸溜所の運営に携わっていたマッケンジー家の先祖が、狩猟中のスコットランド王を牡鹿の攻撃から救ったとき、その功績を称えて王家の紋章である牡鹿を用いる権利を授けられたと伝えられています。
こうした歴史的背景が、さらにダルモアのブランドに深みと物語性を添えているのです。
ダルモア12年の定価はいくら?

ダルモア12年の希望小売価格や定価についての情報は正式には公表されておりません。店舗や時期によって変動があり、一般的な相場は700mlボトルで7,000円~12,000円程度です。
近年は世界的なウイスキー人気の高まりや原材料費の上昇、為替の影響などにより、価格が上昇傾向にあります。特にオンラインショップや酒販店では、9,000円前後で販売されているケースが多く見られます。
また、免税店や特売時には若干安く購入できることもありますが、基本的には8,000円~12,000円の価格帯を想定しておくと良いでしょう。
ダルモアの種類と価格相場
ダルモアには12年以外にも魅力的なラインナップが揃っています。主な製品の特徴と価格相場を以下にまとめました。製品名 | 特徴 | 販売価格相場 |
---|---|---|
ダルモア12年 | アメリカンホワイトオーク樽とシェリー樽で熟成。 オレンジピールやチョコレートの香りが特徴で、 バランスの取れた味わいが楽しめる入門的な一本。 ダルモアの魅力を知るのに最適です。 |
7,000~12,000円 |
ダルモア15年 | 12年よりも長期熟成により、さらに深みのある味わいに。 3種類のシェリー樽(アモロソ、アポストレス、マツサレム) で後熟させており、リッチでスパイシーな風味が特徴。 プレミアム感が増したミドルレンジの逸品です。 |
15,000~22,000円 |
ダルモア18年 | 長期熟成による円熟した味わいが魅力。 シェリー樽の影響がより強く現れ、 ドライフルーツやダークチョコレートのような 濃厚な甘みと複雑な香りが楽しめます。 特別な日の一杯にふさわしい高級品です。 |
30,000~45,000円 |
ダルモア62年 | ダルモア史上最高峰の超希少品。 1868年から現代まで4世代にわたる 原酒をブレンドした伝説的なボトル。 世界限定12本のみの生産で、 オークションでは数千万円の値がつくこともある 究極のコレクターズアイテムです。 |
数百万~数千万円 |
ダルモア シガーモルト リザーブ |
葉巻との相性を考えて造られた特別なエディション。 力強くスパイシーな味わいが特徴で、 濃厚なシェリー樽の影響とスモーキーな ニュアンスが絶妙に調和しています。 葉巻愛好家に特に人気の一本です。 |
13,000~18,000円 |
ダルモア ザ・トリオ |
3つの異なるシェリー樽 (フィノ、アモンティリャード、マツサレム) で熟成した原酒をブレンド。 それぞれの樽の個性が織りなす複雑な味わいが楽しめる、 ダルモアの技術力を示す限定品です。 |
11,000~25,000円 |
ダルモア12年は終売になっているって本当?
結論から言うと、ダルモア12年は終売になっていません。現在も継続的に生産・販売されており、国内の酒販店やオンラインショップで購入可能です。ただし、一部の限定エディションや古いボトルについては既に生産終了しているものもあるため、「ダルモアは終売」という誤った情報が広まったという経緯がある可能性があります。
ダルモアシリーズの中でも、特定の限定品やヴィンテージボトルは販売終了しているケースがあります。例えば、免税店限定販売品や建築家がデザインした特別ボトル、または数量限定でリリースされた特別なエディションや、特定の年に醸造された原酒を使用したボトルなどは、完売次第終了となることが一般的です。
ダルモア12年に関しては、主力商品として安定的に供給されていますが、世界的なウイスキー需要の高まりにより、今後の価格上昇や一時的な品薄状態が発生する可能性は考えられます。特にプレミアムラインのダルモア18年以上や、シガーモルトリザーブなどの特別版は希少価値が高く、将来的にはさらに入手困難になるかもしれません。
もしお手元にダルモアのボトルをお持ちなら、価格がどれぐらいになっているかは買取会社などに問い合わせて、調べてみるといいでしょう。
ダルモアの蒸溜所の歴史

ダルモア蒸溜所は1839年、スコットランド北部ハイランド地方の町アルネスで誕生しました。創業者は実業家アレクサンダー・マセソン。クロマーティ・フィルスのほとりという美しい景観の地に蒸溜所を構えました。
仕込みに使われるのは、ロッホ・モリー湖を源とし、アヴェロン川を通って流れる澄んだ水。創業当時から変わらず、この豊かな水がダルモアの味を支えています。
1867年にはマッケンジー家が経営権を引き継ぎ、ここから近代的な発展が始まります。彼らは三世代にわたり蒸溜所を運営し、ダルモアの品質と名声を確立しました。ブランドの象徴である牡鹿のシンボルマークも、この時代に採用されたものです。
20世紀に入ると、第一次世界大戦や禁酒法の影響で製造が一時止まるという苦難の時期もありました。しかし蒸溜所はその後復活を果たし、1960年代以降は設備を近代化しながら生産能力を拡大していきます。
現在は大手ウイスキーメーカー、ワイト&マッカイ社(Whyte & Mackay)の傘下で運営され、伝統的な製法を守りつつ最新技術も取り入れながら、高品質なウイスキーを生み出し続けています。180年以上の歴史を持つダルモアは、今もスコットランドを代表する名門蒸溜所として、世界中の愛好家に親しまれています。
ダルモアの製造方法

ダルモアは大麦を原料としたシングルモルトウイスキーで、泥炭を使わないノンピート製法を採用しています。そのためスモーキーさは控えめで、透明感のあるクリアな味わいが特徴です。
蒸溜には合計8基のポットスチルを使用します。初溜には4基の初溜釜、再溜には4基の再溜釜を使い分けています。再溜釜は上部に向かって広がる独特の形をしており、さらに首の部分には水冷装置が取り付けられています。この仕組みによって蒸気が一度冷やされ再び液化し、不要な成分が取り除かれることで、雑味の少ないクリアな原酒が生み出されます。
熟成はまずアメリカンホワイトオークのバーボン樽で行い、その後スペイン産のシェリー樽やワイン樽で後熟されます。こうした複数の樽を使った熟成が、ダルモアならではの奥行きと複雑な味わいを形づくっているのです。
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ダルモアの買取実績
ファイブニーズでは、ダルモアシリーズの買取を積極的に行っており、これまでにも豊富な実績があります。特に人気の高いダルモア12年は、状態が良ければ定価に近い価格で買い取られることもあります。さらに、ダルモア15年や18年といった上位グレードや、限定品のシガーモルトリザーブなどは、より高額査定が期待できます。
高く売るためのポイントは、まず未開封であること。そして箱や付属品が揃っていること、ラベルやボトルの状態が良いことも大切です。また、複数本をまとめて査定に出したり、他のウイスキーと一緒に査定に出すことで、買取価格が上がるケースもあります。
「自宅に眠っているダルモアがあるけれど、どれくらいの価値があるのかな?」と気になる方は、ぜひ無料査定をご利用ください。経験豊富な査定スタッフが、市場相場を踏まえた適正価格をご案内いたします。
買取日 | 買取商品 | 買取価格 |
---|---|---|
2024年10月11日 | ダルモア 18年 700ml | ¥19,500 |
2023年12月13日 | ダルモア 12年 700ml | ¥4,000 |
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まとめ
ダルモア12年は、定価8,000円前後、実勢価格7,000~12,000円程度で販売されているシングルモルトウイスキーです。二段階熟成による複雑な味わいと、牡鹿のマークが印象的なボトルデザインで、世界中の愛好家から支持されています。
現在も安定供給されていますが、もし飲まずに保管しているダルモアが家にある場合は、一度買取価格を確認してみることをお勧めします。