バーボンとは? 初心者やプレゼントにおすすめな銘柄や、選び方を紹介
ウイスキーの中でも、特に初心者におすすめしたいのが「バーボンウイスキー」です。世界的に有名なウイスキーであり、身近な場所でも入手しやすいため、一度は耳にしたことがある方もいるでしょう。そこで今回は、バーボンウイスキーとはどのようなお酒か、選ぶ際のポイントやおすすめの銘柄を紹介していきます。
バーボンウイスキーとは?

バーボンウイスキーは、アメリカで製造される「アメリカンウイスキー」の一種です。また、アメリカンウイスキーは「日本、スコットランド、カナダ、アイルランド」の5カ国と共に、世界的に有名なウイスキー生産地として知られており、「5大ウイスキー」とも呼ばれています。主にアメリカ ケンタッキー州で製造されており、トウモロコシが原料です。
次のような定義をクリアすることで、バーボンウイスキーとして認められます。
【バーボンウイスキーの定義】
1. アメリカ合衆国で製造されている
2.原料としてトウモロコシを51%以上使用(80%使用するとコーンウイスキーに分類される)
3.80度以下の温度で蒸溜
4.内側を焦がした新品のオーク樽で熟成
5.アルコール度数62.5%以下で樽詰め
【ストレートバーボンウイスキーの定義】
バーボンウイスキーの定義を満たし、かつ次の定義を満たすことでストレートバーボンウイスキーと認められる
1.アルコール度数40%以上で瓶詰め
2.金属性物質など不純物を一切含まない水を使用
3.2年以上熟成
バーボンウイスキーは、カラメルやバニラの濃厚で独特な甘い香りがすることが特徴です。これは、内側を焦がした新品のオーク樽で熟成させていることが影響しており、ほかにはないバーボン特有の香りや味わいを楽しめます。また、アルコールの刺激が弱いため、女性や初心者でも飲みやすくなっているでしょう。
スコッチウイスキーとの違いは?
スコッチウイスキーは、5大ウイスキーに含まれるスコットランドウイスキーの一種です。トウモロコシを主な原料として造られるバーボンウイスキーに対して、スコッチウイスキーは大麦を主な原料として造られます。バーボンウイスキーは多くの銘柄で連続式蒸留が用いられますが、単式蒸留を用いることがほとんど。スモーキーな風味が特徴であり、日本人の味覚にも合いやすいです。また、スコッチウイスキーは世界の中でも最も親しまれているウイスキーでもあります。
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バーボンのおすすめの選び方5つ

バーボンウイスキーを選ぶ際には、「熟成年数・アルコール度数・香り・飲み方・価格」の5つに注目しましょう。たくさんの銘柄が販売されているため、どれを選べばいいのかわからないという方はこちらを参考に自分の好みや予算にあったものを探してください。
選び方1:熟成年数
ほかのウイスキーに比べて熟成期間が早いですが、豊かな風味を感じられるお酒です。しかし、ほかのウイスキーと同様に熟成期間が長いほうが、より本来の味わいや風味を楽しめます。そのため、ストレート・ロックで味わいたいという方はバーボン本来の風味を楽しめる、熟成年数の長いものを選ぶとよいです。熟成期間が早いものはラベルに記載がない場合も多いため、熟成期間が記載されているものを選ぶのがいいでしょう。
また、ウイスキー全般に言えることですが、同銘柄であっても熟成期間が異なっている複数のボトルが販売されています。そのため、熟成期間の異なる同じ商品を飲み比べて楽しむというのもいいでしょう。
選び方2:アルコール度数
バーボンは、アルコール度数40%程度のものが一般的であり、元々アルコール度数が高いお酒です。中には、アルコール度数40%以上の高いものもあります。初心者の方はまず、40%前後のアルコール度数が低いものを選び水割りやハイボールでアルコールを薄めて味わうのがおすすめ。また、初心者で慣れてきた方や飲みごたえのあるものを楽しみたい方は、50%以上のアルコール度数が高いものを選びより風味が楽しめるストレート・ロックで飲むのがいいでしょう。
選び方3:香り
熟成させる樽によって香りが異なっており、熟成期間が長いほど豊かな香りが楽しめます。そのため、樽や熟成期間によって香りを選ぶのもいいです。また、中にはフレーバードウイスキーといって、原酒にはちみつ・フルーツ・スパイスなどの香りや味が添付されたものも。甘くてフルーティな香りを楽しめてアルコールが低いため飲みやすく、初心者や女性の方におすすめです。
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選び方4:飲み方
ストレート・ロック・ハイボール・水割り・カクテル・トワイスアップなど幅広い飲み方で楽しめるお酒で、自分の好きな飲み方で選ぶという方法も。例えば、ストレート・ロックで飲みたい方は、バーボンの奥深い風味を楽しめる熟成期間が長いものがおすすめです。ハイボール・カクテルで楽しみたいなら、熟成期間が早い軽やかな味わいのものがおすすめ。また、自分の好きな飲み方を知るためにも購入したものを同じ飲み方で飲み切るのではなく、さまざまな飲み方を試して自分の好みを見つけてください。
選び方5:価格
価格は「熟成期間」によって異なり、熟成期間の早いものは、安価なものであれば1000円ほどでスーパーやコンビニなどで手頃に入手できます。初心者の方や、カクテル・ハイボールなどでたくさん飲みたい方は価格の安いものを購入するといいでしょう。また、熟成期間が長いほど高額となっており、特別な日やプレゼントなどに購入するのがおすすめです。幅広い価格のものが販売されているので、予算や熟成期間・飲み方などとも併せて選択してみてください。
初心者におすすめのバーボン銘柄4選

初心者の方におすすめのバーボンウイスキー銘柄を3つ紹介していきます。
ジムビーム ホワイト
世界120ヶ国以上で親しまれている、バーボンウイスキーの中でも定番の世界的な銘柄です。日本でもTVCMが放送されていたり、居酒屋などでも提供されていたりするため日本人にとっても馴染みの深い銘柄ではないでしょうか。トウモロコシ・ライ麦・大麦など高品質な素材が使用され、代々受け継がれる伝統的な製法で作られています。4年以上熟成された原酒を使用しており、トウモロコシ由来の香ばしさや甘みと、マイルドで優しい味わいを楽しめるでしょう。
リーズナブルな価格であり、ハイボールやカクテルとして飲むのもおすすめなため初心者でも手に取りやすい逸品です。また、ジムビーム ホワイト以外にも、ブラック・ウイスキーリキュール・アップル・ハニーなど様々なラインナップを楽しむことができます。
フォアローゼズ ブラック
フォアローゼズのボトルには、4輪のバラが描かれていることが特徴です。フォアローゼズ創始者の創設者であるポール・ジョーンズJr.が4輪の真紅の薔薇のコサージュを胸につけた女性と、運命的に出会い愛が結実したエピソードから「フォアローゼズ」と名付けられました。フォアローゼズ ブラックは、日本限定で販売されているフォアローゼズの上級ラベルです。長めに熟成されており、まろやかなスパイスやキャラメルの甘い香りを楽しめて、初心者でも飲みやすい柔らかな味わい。
柔らかくなめらかな余韻を長く感じられるため、本来の味わいを楽しめるストレートやロックで飲むのがおすすめです。フォアローゼズは、ブラック以外にもさまざまな銘柄があるため併せて楽しむのもいいでしょう。
メーカーズマーク レッドトップ
ボトルのキャップを覆う赤い封蝋は、職人が一本ずつ手作業で施しています。そのため、それぞれデザインが僅かに違っており世界に一つだけのデザインを楽しめるのが特徴です。世界に一つだけのデザインのバーボンウイスキーを比較的安価な値段で手にでき、プレゼントにも最適なことから世界中で人気。一般的なライ麦ではなく冬小麦を使用しており、独自の製法で手間を掛けて230年以上その味わいを守り続けています。アルコール度数は少し高めですが、オレンジ・はちみつ・バニラなどのフルーティーな香りを楽しめて、小麦の甘い味わいが感じられるでしょう。ハイボールやカクテルとして飲むのもおすすめで、初心者でも飲みやすい柔らかい口当たりです。
プレゼントにおすすめのバーボン銘柄4選

プレゼントや特別な日におすすめのバーボンウイスキー銘柄を4つ紹介していきます。
フォアローゼズ イエロー
フォアローゼズ ブラックと同様に、4輪の赤いバラが描かれたボトルが特徴のフォアローゼズが手掛ける銘柄です。「バラのバーボン」などとも呼ばれています。フォアローゼズの名前の由来となったロマンチックな逸話から、女性に非常に人気のブランドとなっているため女性への贈り物としておすすめです。異なる原酒をいくつもブレンドして造られており、フローラルでフルーティな香りやとなめらかな味わいを楽しめます。また、リーズナブルな価格のため手に取りやすい逸品でもあるでしょう。
ブラントン ブラック
ブラントンは、一枚一枚手書きで書かれたラベルに、ケンタッキーダービーのボトルキャップが特徴の、同じものは2つとない唯一無二のバーボンウイスキーです。高級感のあるそのボトルから男性などへの贈り物におすすめでしょう。アルコール度数は40%とバーボンウイスキーの中でも低くなっており飲みやすいです。ややマイルドな味わいになっており、ロック・水割り・ソーダー割など様々な飲み方で楽しめるようになっています。
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ノブ クリーク
ジムビーム社の6代目当主であるブッカー・ノウが遺した四大ウイスキーである、「ブッカーズ」「ベイカーズ」「ベイデルヘーデン」の中の一つがノブ クリークです。低温・高温で2度焼きしたオーク樽で、9年という長い期間熟成されて造られています。バニラ・ナッツ・キャラメルなど複雑に香りが絡み合い、スモーキーな余韻を楽しめるでしょう。アルコール度数は50%と高くなっており、ロックやストレートで味わうのがおすすめ。ボトルのデザインは、アメリカの禁酒法時代にブーツや新聞紙で隠し持っていたことをモチーフにデザインされています。世界的に有名な酒類コンペティションでも金賞を受賞しており、プレゼントにも最適なウイスキーです。
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ワイルドターキー 13年
13年と長期間熟成された、ワイルドターキーのシリーズの中でも超熟モデルのウイスキー。13年版のほかに8年版があり、8年版は50.5%とアルコール度数が高いのに対し13年版は45.5%と少し低くなっています。オーク樽の濃厚なバニラの香りやフルーティさ、スパイシーな余韻などが複雑に絡み合っているのを感じられるでしょう。長期熟成により上品な味わいを楽しめるのが特徴です。ワイルドターキーの中でも人気の商品であり、歴代のアメリカ大統領も親しんでいたことからプレゼントにもおすすめ。
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安いお手頃なおすすめのバーボン銘柄4選

安くてお手頃に入手できるおすすめのバーボンウイスキー銘柄を4つ紹介していきます。
I.W.ハーパー ゴールドメダル
I.W.ハーパーは、1877年に創業されドイツからアメリカに移住してきたアイザック・バーンハイムによって生み出されました。中でも、I.W.ハーパー ゴールドメダルは数々の博覧会で金賞を受賞しており、そのことから「ゴールドメダル」と呼ばれるようになりました。トウモロコシの比率が非常に高いことが特徴で、甘くてまろやかな味わいとなっています。リーズナブルな価格のため入手しやすく、ソーダー割りやカクテルとして飲むのがおすすめです。
ヘンリーマッケンナ
アイルランドの青年がケンタッキー州に移り住んで造られたバーボンウイスキーです。当時は、ハンドメイドで行程が行われていたため1日1樽にも満たない希少性の高いバーボンウイスキーであり、熟成感あふれる風味が非常に人気でした。そのため、「幻のバーボン」とも呼ばれています。現代にも風味や質は受け継がれており、ストレートやロックで飲むのもおすすめですが、カクテルとして飲むのに適したウイスキーです。初心者でも飲みやす口当たりで、値段も安価なため手に取りやすい逸品。
アーリータイムズ イエローラベル
フォアローゼスやジムビームと共に、コンビニ・スーパーなどで手軽に入手できる銘柄です。1860年に誕生してから100年以上の歴史があり、世界中で親しまれているバーボンウイスキー。バーボンウイスキーならではの甘さを感じられて、日本人好みのキレのよい味わいのため初心者でも飲みやすいでしょう。クセが少ないため、「ミントジュレップ」などのカクテルとして味わうのもおすすめです。
オールドクロウ
1835年に誕生した、170年以上の歴史あるバーボンウイスキーです。名前は、創設者であるジェイムズ・クロウ博士より由来して付けられました。クロウ博士は現在もバーボンの製造に用いられている、「サワーマッシュ製法」を開発した方でもあります。オールドクロウは、日本では松田優作さんが好きだったとして有名なウイスキーです。トウモロコシの比率が高いことが特徴であり、爽やかな香りと深みのあるコクが楽しめます。また、さっぱりとした味わいのためいつまでもあきずに飲めるでしょう。癖が少なく飲みやすことからハイボールとして飲むのがおすすめであり、リーズナブルな価格帯で手に取りやすいです。
まとめ

バーボンウイスキーはどのようなお酒か、おすすめの銘柄などについて紹介しました。バーボンウイスキーは、「5大ウイスキー」であるアメリカンウイスキーの一種です。アメリカによって定められた定義により造られたものだけが、バーボンウイスキーを名乗れます。
バーボン特有の風味を楽しめることや、アルコールの刺激が少ないことから初心者や女性にもおすすめのウイスキーであり、贈り物にも最適な銘柄が多数。今回紹介した、バーボンウイスキーの銘柄や選び方を参考に、価格や目的に合わせて自分に合うバーボンウイスキーを手にとってみてください。