ロマネコンティの定価は?高額な理由を解説

「ロマネコンティ(Romanée-Conti)」というワイン。名前ぐらいは耳にしたことがある、という方は少なくないのではないでしょうか。ワインに詳しくなくても、「とんでもなく高いワイン」というイメージを持っている人は多いはずです。
世界中の愛好家が憧れる赤ワインですが、その価格はときに想像をはるかに超えてしまいます。
では、なぜそこまで高いのでしょうか? リリース時の定価(出荷価格)と市場での売買価格にはどんな違いがあるのか、そして「希少性」や「品質の高さ」とは具体的にどういうことなのかを、分かりやすく解説していきます。
さらに、DRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネコンティ)のワインは実際に売れるのか? 買取価格の相場や、高く売るためのポイントについてもご紹介。ワイン好きの方はもちろん、「名前だけ聞いたことがある」という方も、一緒にロマネコンティの世界をのぞいてみましょう。
ロマネコンティのリリース時定価と市場価格は?

「世界一高価なワイン」として知られるロマネコンティ。実は、最初に出荷されるときの“リリース時定価”と、流通後の“市場価格”には大きな差があります。リリース時定価は限られた業者だけが知る特別な価格で、一般消費者に知られることはあまりありません。
一方、リリース時定価の数倍から数十倍に跳ね上がることもあるネットや店舗で売られている市場価格。リリース時の価格と市場での取引価格について整理してみます。
ロマネコンティのリリース時定価
ロマネコンティのリリース時定価とは、生産者が出荷するときに設定するいわば“本来の定価”のことです。普通のワインなら小売価格の目安になりますが、ロマネコンティの場合はちょっと事情が違います。購入できるのは限られたインポーターや専門業者だけで、私たち一般の消費者がその価格で直接手に入れることはできません。
世界的ワイン評論家の James Suckling 氏によれば、最新ヴィンテージのリリース時定価は1本あたり約5,000ドル(約73.5万円 ※1ドル=147円換算)。ただしこれはあくまで「出荷時点の価格」であって、実際にワインショップやオークションで並ぶ金額とは大きくかけ離れています。
つまり、リリース時定価は参考値にすぎず、現実に私たちが払う額はずっと高いのです。
ロマネコンティの市場価格
ロマネコンティの市場価格というのは、一般的にリリース時定価を大きく上回るのが当たり前です。国際的に信頼度の高いワイン検索サイト「Wine-Searcher」によると、2018年ヴィンテージ(750ml)のロマネコンティは小売価格ベースで約25,000ドル。日本円にすると数百万円に相当します。しかもこれはあくまで目安で、ヴィンテージの出来や天候による収穫量の違い、不良本数の有無、さらには保存状態や流通経路によって価格はさらに変動します。場合によっては数十万ドルに達することも珍しくありません。
要するに「定価(リリース時定価)」はあくまで出荷時のスタート地点であり、実際の取引価格は世界中の愛好家や投資家の競争によって跳ね上がっていくのです。ロマネコンティが「幻のワイン」と呼ばれるのは、この価格差の大きさにも理由があるのですね。
ロマネコンティはなぜ高い?

ロマネコンティが高価なのは、単にブランドの力だけではありません。
まず、世界的に非常に限られた量しか生産されていないため、手に入れるのが難しいという希少性があります。畑の面積も小さく、年間の生産本数はほんのわずかしかありません。そのため、世界中のワイン愛好家やコレクターの注目が集まり、自然と市場価格も高くなります。
もうひとつの理由は、ワイン自体の品質の高さです。畑の環境やぶどうの育て方、手作業での選別、伝統的な醸造方法など、あらゆる工程で徹底的な管理が行われています。その結果、香りや味わいに深みがあり、熟成させることでさらに芳醇な風味が楽しめます。
つまり、ロマネコンティの価値は「希少性」と「品質の高さ」の二つによって支えられているのです。下記で詳しく見てみましょう。
年間生産数が少ないことで希少性が高い
ロマネコンティの希少性は、何よりも年間の生産本数が非常に少ないことにあります。畑の面積はわずか1.8ヘクタールしかなく、収穫できるぶどうの量自体が限られているため、1年に生産されるボトル数は 約5,000〜6,000本程度と報告されています。さらにヴィンテージによっては天候や収穫状況の影響で生産数がさらに減ることもあり、特に「当たり年」のワインともなると入手は困難を極めます。限られた生産数に対して世界中の愛好家やコレクターの需要が重なるため、市場価格が高騰するのは当然と言えるでしょう。
つまり、ロマネコンティの価値は単なるブランド力だけでなく、「作られる本数が極端に少ない」という事実も相まって高くなっているということです。
品質の高さ
ロマネコンティの品質の高さは、畑の環境と丁寧なぶどう作りの両方に支えられています。徹底的に管理された畑では、日当たりや水はけ、土壌のミネラル分がブドウにとって理想的な状態に保たれています。さらに、ぶどうは熟していない粒や状態の悪い房を一つ一つ手作業で取り除き、選び抜かれたものだけを使います。そのうえで、伝統的な発酵方法や樽での熟成など、時間をかけて丁寧にワインに仕上げるため、香りの複雑さや味わいの深みが格別です。
熟成を重ねることで、さらに芳醇で豊かな風味が引き出されます。こうした自然条件と職人の手仕事が組み合わさることで、ロマネコンティは世界でもトップクラスの品質を誇るワインとなっているのです。
ロマネコンティの当たり年
以下は、ロマネコンティの代表的な「当たり年(ヴィンテージ)」とその特徴を簡単に表にしたものです。ワインの値段や人気に影響を与えるので参考にしてみてください。
ロマネコンティ以外のDRC社ワイン
DRC(Domaine de la Romanée-Conti)社は、ロマネコンティ以外にも素晴らしい銘柄を多数持っていて、それぞれに特徴があります。ここでは代表的なものを9種類、各銘柄ごとに特徴を紹介します。
DRC ラ・ターシュ

DRCが所有するラ・ターシュの畑から造られるワインで、単一畑のぶどうだけを使った銘柄です。
芳醇で力強い香りと、ピノ・ノワール特有の複雑な味わいが特徴。熟成によってさらに深みが増し、飲み頃になるとエレガントさと力強さが絶妙に調和します。希少性も高く、コレクターに人気の一本です。
DRC モンラッシェ
ブルゴーニュを代表する白ワインで、シャルドネ100%から造られます。DRCが管理する小さな畑から厳選されたぶどうを使用し、豊かな香りとクリーミーな口当たりが特徴です。毎年の収穫量も少なく、特に優れた年だけ生産されるため、市場では非常に高い評価を受けています。
DRC リシュブール

力強さとエレガンスを兼ね備えた赤ワインで、ピノ・ノワールのぶどうを使用しています。単一畑のぶどうから造られ、果実味とスパイシーさが絶妙に調和。
熟成によりさらに複雑さが増し、特別な日の一本として評価が高い銘柄です。
DRC グラン・エシェゾー

DRCの中でも特に人気の高い赤ワインで、香りの豊かさと味わいの奥深さが際立ちます。単一畑のぶどうのみを使用し、収穫から醸造まで丁寧に管理。
熟成によって複雑な風味が引き出され、世界中のワイン愛好家から高い評価を受けています。
DRC エシェゾー

繊細で優雅な味わいが特徴の赤ワイン。単一畑のピノ・ノワールから造られ、香りの奥行きと滑らかな口当たりが魅力です。
生産量が非常に少なく、特に良年のものは入手が難しいため、コレクターからの需要が高い銘柄です。
DRC コルトン・シャルルマーニュ

DRCは2019年から、ドメーヌ・ボノー・デュ・マルトレから借用した2.8ヘクタールの畑でコルトン・シャルルマーニュを生産しています。シャルドネ100%で造られる白ワインで、香りの豊かさやコクの深さが特徴です。
畑を借用しての生産であるため生産量は限られ、希少性が高いワインとして知られています。
DRC コルトン(赤)

赤ワインのコルトンも、DRCが所有する畑ではなく、借用した畑から収穫したピノ・ノワールで造られています。骨格がしっかりとした力強い味わいで、果実味とスパイス感のバランスが絶妙です。
生産量が少ないため、世界中のコレクターから高く評価される希少な一本です。
DRC ヴォーヌ・ロマネ
ヴォーヌ・ロマネ・プルミエ・クリュは、DRCの「キュヴェ・デュヴォー・ブロシェ」として知られるワインです。1999年に初めて生産され、グランクリュのワインをブレンドして造られます。単一畑のぶどうだけで造られるわけではなく、ブレンドの内容はヴィンテージごとに異なります。
また、毎年生産されるわけではなく、ぶどうの出来が特に良かった年にのみ造られるため、希少性の高いワインとなっています。
DRC ロマネ・サン・ヴィヴァン

力強くエレガントな赤ワインで、単一畑のピノ・ノワールから造られます。香り高く、複雑な味わいが特徴で、熟成によってさらに深みが増します。
生産量が少なく、世界中のワイン愛好家やコレクターから高く評価される銘柄です。
DRC(ドメーン・ド・ラ・ロマネ・コンティ)のワインの買取実績
ファイブニーズでもDRCワインは常に注目度が高く、「ロマネコンティを含むグラン・クリュ」「貴重なヴィンテージ」「保存状態が良好」といった条件がそろえば、非常に高額な見積もりがつくことが多いです。現在は市場価格も高騰しており、例えばDRCロマネコンティ2011の場合、当社サイトでの参考買取価格は以前900,000円ほどでしたが、現在では2,100,000円まで上がってきています(ファイブニーズ公式サイトより)。
また、ファイブニーズではお客様が使いやすいように、複数の査定方法をご用意しています。電話、LINE、オンライン査定、出張査定など、生活スタイルに合わせて選んでいただけます。
査定から代金の支払いまではスピーディーに進められ、査定結果に納得いただけなかった場合でもキャンセル料は一切かかりませんので、お気軽にお問合せください。
買取日 | 買取商品 | 買取価格 |
---|---|---|
2025年02月01日 | DRC コルトン・シャルルマーニュ 2020 750ml | ¥874,000 |
2025年01月30日 | DRC コルトン・シャルルマーニュ 2020 750ml | ¥900,000 |
2024年12月28日 | DRC コルトン 2019 750ml | ¥310,000 |
2024年11月30日 | DRC コルトン 2009 750ml | ¥250,000 |
2024年11月18日 | DRC グラン・エシェゾー 2007 750ml | ¥310,000 |
▼DRCワインの買取:DRCワインを高価買取できるのはお酒買取専門店ファイブニーズ
まとめ
ロマネコンティの価格の高さは、ただ「ブランドの名前」だけでは説明できません。まず畑の広さが極小で生産量が少ないこと、次にワインそのものの品質—気候・土壌・栽培・醸造の厳格な手順による—が極めて高いこと、そして評価や歴史・需要の強さが重なっているからこそ、「リリース時定価」と市場価格の間に大きな開き」が生まれるのです。ヴィンテージによってはその差が何倍にもなることもあり、保存状態や希少性が価値を左右します。もしあなたがロマネコンティを所有しており、手放すことを考えているなら、まずはプロの査定を取ってみることをお勧めします。