魅惑の液体、グラッパ。ワイン(葡萄)の搾りかすって何?

目次
■ヨーロッパのグラッパの仲間たち■ワイン(葡萄)の搾りかすって何?
■まとめ
■ヨーロッパのグラッパの仲間たち
同様にワイン(葡萄)の搾りかすから作るお酒は、フランスやスペインなど他の国でも造られていますが、EUではグラッパはイタリア産のみと法的に規制されています。 フランスでは『マール(正確にはオード ヴィー ド マール)』、ドイツでは『トレスターブラント』、スペインでは『オルホ』などと呼び名が変わります。 EU以外では、グラッパ表記で同様のお酒も作られていて、日本でも作られています。 日本ではグラッパと表記している生産者と、マールと表記している生産者がいます。 ちなみに、英語ではグラッパやマール等のお酒を総称して『pomace brandy ポマースブランデー(=搾りかすのブランデー)』と呼びます。 将来的に、グラッパ等の呼称がEU以外にも国際的に法規制されたとしたら、日本をはじめとする他国産のグラッパは英語の『pomace brandy』と表記されるのではないでしょうか。
■ワイン(葡萄)の搾りかすって何?
ワイン(葡萄)の搾りかすとは何かと言うと、 葡萄の皮・種・果軸そしてワインまたは葡萄果汁の残りなどを指します。 『かす』と表現するとキッチリ搾った後の「オカラ」のように思われますが、キツく搾るとワインなどに雑味が出てしまうため、皮・種・果軸だけの固形物のように見えても残りのワインまたは葡萄果汁も含まれている状態です。 そして、搾りかすは白ワイン(ロゼワイン)と赤ワインとで大きな違いがあります。 ・赤ワインの搾りかすの場合…赤ワインは、果汁と皮・種なども一緒に発酵させて作るため、 搾りかすにもワイン、つまりアルコールが含まれています。 ・白ワインの搾りかすの場合…白ワインは、皮・種を除いた果汁のみを発酵させて作るため搾 りかすは発酵していない、つまりアルコールは含まれません。 (※一部の白ワインおよびロゼワインは途中まで皮・種なども 一緒に発酵させるため、若干アルコールが含まれます。)