こんにちは!
今回の豆知識のテーマは『ウイスキーのスペルの謎』です。
ウイスキーのボトルのラベルを見て何か違うと思った人はいますか?
実は、ウイスキーのボトルによってウイスキーのスペルが違うのです。
今回はそのテーマにそってお話を進めていきたいと思います!
目次
■ウイスキーの語源の謎■その違いの理由とは
■ウイスキーのカギ?
■ウイスキーの語源の謎
その昔12世紀ごろに、スペインの錬金術師アルノーという人物が、ワインを蒸溜し、このときに生まれたお酒を「アクアヴィテ」(ラテン語で“生命の水”の意)と呼びました。この「アクアヴィテ」がゲール語の「ウシュク・ベーハー(生命の水)」に訳され、ウイスキーの語源となったといわれています。
ちなみに、ゲール族とはヨーロッパ中西部に起った古代民族ケルト族のうち、海を渡ってアイルランドからスコットランドへ移住した部族。
この末裔が現在のスコットランド人やアイルランド人。
ウイスキー発祥の地としては『アイルランド説』が有力で、ゲール族の移住とともに蒸溜技術が伝播し、各地に広まったのではないかと言われています。
歴史上、ウイスキーが初めて文献に登場したのは1171年。
イギリス国王ヘンリー2世がアイルランドに侵攻した際の記録に、住民が「ウスケボー」という蒸溜酒を飲んでいたとされています。
それが「ウイスキー」の語源となったという説もあります。

■その違いの理由とは
ウイスキーの中でも最も人気が高い、「ウイスキーの王」を代名詞に持つ、スコットランド生まれ、スコッチ・ウイスキーのスペルは「Whisky」。それに対し、お隣の国アイルランド生まれ、アイリッシュ・ウイスキーは「Whiskey」と“K”と“Y”の間に“E”が入ります。
日本で生産されるサントリーやニッカの和製ウイスキーも、そのピュアさや味わいの繊細さ、芳香性の豊かさから海外でも高い評価を受け、日本国外に輸出されていますが、その際日本のウイスキー製造会社が用いるウイスキーの表示は「Whisky」で、スコットランド型です。
これは、日本で最初にウイスキーの製造を始めた現在のサントリーの前身である、寿屋の鳥井新治郎氏がスコットランドのスコッチ・ウイスキーをお手本として日本でウイスキー製造をスタートさせたため、日本はスコットランドのスタイルに大きく影響を受けていることに理由があります。
そのほか、カナダのカナディアン・ウイスキーとインドのインディアン・ウイスキーは、共に英国の植民地であったため、どちらもスコッチスタイルのスペルで「Whisky」です。
トウモロコシが原料のアメリカを代表するウイスキー、バーボン・ウイスキーはどうでしょうか?
こちらは、双方を使用していますが、ほとんどがアイルランド・スタイルの「Whiskey」。
こちらはウイスキー蒸溜所の創設者に、アイルランド出身者が多かったためです。
そして同じようにイギリスから独立した米国で蒸溜所を開設したからだ、とされています。

■ウイスキーのカギ?
Key=カギのスペルから、スコッチなどのウイスキーはカギ無しのウイスキー、アイリッシュはカギ有りのウイスキーといったりもします。アメリカンウイスキーのスペルについて、こんなお話しがあります。
開拓時代のアメリカでは、ウイスキーがとても貴重品として扱われていて、ウイスキーを保管する時には必ずカギを使用していたことから『KEY=カギ』すなわち『WHISKEY』の『E』が付いたとされる説があります。

まとめ
ウイスキーの語源だけでも、たくさんの逸話や説がありますね。一体なにが本当なのでしょうか。
これに答えはないのだと思います。
あるとすれば、それはウイスキーだけが知っているのでしょう!